フォルダーリダイレクト環境でごみ箱が利用できない

Citrix関連技術
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デスクトップやマイドキュメントのフォルダーをネットワーク上のファイルサーバーへリダイレクトしている環境において、ファイルを削除すると「ゴミ箱」へ移動せず消去されてしまう事象がありました。過去に数度同じ事象に遭遇しているのに、忘れて毎回調査しているので将来の自分のために覚え書きしておきます。

フォルダーリダイレクトとは

普通のWindowsでは「デスクトップ」や「ドキュメント」の実体フォルダーは、C:\Users\<ユーザー名>\Desktop や Documentsに存在しています。普通のパソコンだとこれで良いのですが、仮想デスクトップの場合はクラウド上に存在する複数の仮想デスクトップうち、どこの仮想デスクトップにログオンするかはわかりません。(環境によってはユーザーアカウントと仮想デスクトップを紐づけている場合もありますが)

この様な環境の場合、Cドライブにデータを保存してしまうと、次に他の仮想デスクトップにログオンした時には保存したデータが存在しない事になります。これを回避するのがフォルダーリダイレクトの役目です。

フォルダーリダイレクトを設定していると、「デスクトップ」にデータを保存したつもりでも、その「デスクトップ」フォルダーの実体はファイルサーバー上にあるので、他のPCからも参照できるわけです。次にログオンした別の仮想デスクトップにも同じくフォルダーリダイレクトを設定しておけば、ログオンするパソコンは違うのに「デスクトップ」フォルダーにデータが存在する様に見せかけられます。

意外なメリット

データをファイルサーバー上に置くため、パソコンのローカルディスクよりもバックアップ取得しやすい点もメリットとして挙げられます。社内に存在する数百台のパソコンのデータをバックアップするのは(コストとの兼ね合いで)難しいですが、ファイルサーバーのバックアップはそれに比べると非常に簡単です。また、データセンターに集約できるというセキュリティ上のメリットもあります。

「デスクトップ」フォルダのデータがゴミ箱に入らない

話が脱線しました。。。

私が管理している環境で、デスクトップに保存しているデータを削除すると、ゴミ箱に入らず完全に削除されてしまう、という事象が発生しました。発生したというより、最初からその仕様だったのですが。

ITエンジニアからすると、消すつもりで削除しているワケですから、すぐ消えようが一旦ゴミ箱に入ろうが関係ないじゃんと思います。フォルダーリダイレクト先のファイルサーバーではボリュームシャドウコピーを使ったスナップショット機能も提供しているので、利用者自身でデータを復元することも可能です。とはいえ普通のパソコンに慣れている一般ユーザーには馴染まないと言う事なので設定を変更する事になりました。

Citrixの仕様が原因だった

フォルダーリダイレクトの仕様なので当初はWindowsの設定によって発生している事象と考えて調査していましたが、この動作はCitrixのデフォルトの仕様である事が分かりました。

フォルダリダイレクト設定時における公開デスクトップのごみ箱に関する動作について
フォルダリダイレクト設定時における公開デスクトップのごみ箱に関する動作について

今分かった様に書いていますが、過去に何度も同じ事象に引っかかってて知っているはずなのに、毎回忘れて新しい事の様に調べ直してるんですよね。基本的に新規環境を立てる時にしか食らわないので、引っかかる頻度が少ないし、Citrixポリシーの設定でサクッと治るので印象が薄いんですよね。

[XenApp 7.x の場合]
Citrix Studioを起動して、ポリシー設定で[ICA]-[ファイルリダイレクト] -[ユーザーフォルダーのリダイレクト]で、[禁止]に設定をして、このポリシーをサーバーなど適用したいものに割り当てます。

https://support.citrix.com/article/CTX135776

コレだけで治ります。

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