ONKYO FR-V5のスピーカーを修理する

DIY

私が19~20歳くらいの頃に購入したONKYOのFR-V5というミニコンポの修理をしてみました。

修理までの経緯

2020年現在、41歳なので購入から20年は経っています。独身時代はそこそこ使っていましたが、結婚時に実家から持ち出したものの、殆ど電源を入れる事もなく、さらに今の家に引っ越してからは、出窓に放置された状態でした。

世の中がStay Homeとか言い出し家にいる時間が長くなったので、仕事中のBGMに使おうと思い状態を見てみたら、カビまみれになっていました。冬は結露による湿気、夏は直射日光による高温という、スピーカーにとっては劣悪な環境に放置していたことが原因である事は明らかです。
そして、カビと埃を掃除してみたらエッジがパリッと破れてしまったのです。特に何か思い入れがある品ではないですが、カビとエッジ破れくらいなら直して使えるだろうと思い修理する事にしました。

まずは外観チェック

修理の前に軽く清掃しながら外観のチェックをしていきます。
ウチの出窓は窓の面積が大きく、冬には窓の下部分に水たまりが出来るくらい激しく結露します。そんな場所に置かれていたスピーカーなので、背面はカビまみれでした。

本来はフチまでつや消しの黒で塗装されていますが、カビまみれで白くなってしまっています。このカビが筐体内部まで侵入していなければ良いのですが・・・。シリアル番号も日焼けして綺麗に消えています。

前面は埃を掃除してあげれば十分に綺麗な感じです。ネジの頭の錆は気になりますが、20年たってますし経年劣化の反中です。さて、埃を掃除ますよって事で慎重にエッジ部分に触れたところ…

こうなりました。まぁ予想はしていましたが、触れただけで何の抵抗もなく破れ(というか割れ)ました。

早速分解

こうなれば遠慮することは無いので分解していきますが、カビと埃が舞うのでテーブルに新聞紙を敷いて作業しますよ。
サランネットを止めている四隅のゴム栓を引っこ抜き(これもゴムが硬化していて、崩しながら除去しました)、前面の化粧板を取り外します。

MDF合板ですね。フロントはかなり分厚くて剛性が高そうです。知らんけど。
ONKYOのFRシリーズは、上位のものから、FR-V7>FR-V5>FR-V3と3つの価格帯の製品があって、私のはFR-V5なので中級の製品です。たしか値段は4万円台中盤くらいだったはず。値段の割にはシッカリしたスピーカーではないでしょうか。

内部のカビが気になるのでチェック。

背面の黒塗装の跡のような感じもしますが、薄っすらと緑っぽい部分もカビてる感じもします。とりあえず水拭きして良く乾燥させました。背面はつや消し黒に塗装する予定なので、内部にはニスを塗っておこうと思います。

この時点でカビよりも天板と右側面に貼ってある湿布のような布が気になりました。おそらく吸音材として貼られているのだと思いますが、薄すぎて効果は無さそうな感じです。
吸音材を貼りすぎると音の響きは小さくなるので、小さい筐体で最大限低音を鳴らすためにあえて吸音材は少なめにしているのかもしれません。
今回はメーカーの設計に関係なく、私の自己満足のためニードルフェルトに張り替えたいと思います。おそらく低音は減るけど、箱っぽい音から響きが少なくスッキリした音に変化するはずです。

画像は前後しますが箱の背面にはネットワークが取り付けられていました。見た目の異常はありませんが、自己満足のためにコンデンサーを交換したいです。
音がどう変わるかは良く分からないですし、修理前後のスピーカーを2台並べて同時に聴き比べても、私自身は違いが分からないと思います。つまりハンダゴテを使ってチマチマ工作するのが目的です。

取り外したユニットをよく観察したらエッジとフレームの間に厚みのある黒いシートが挟んであります。厚紙の様なもので、ガスケットと呼ばれるものらしい。他のスピーカーだとエッジの上に取り付けられている様ですが、FR-V5ではエッジとフレームの間に接着されています。
エッジを剥がす際に破れてしまうので再利用することは出来ませんでした。何とかして代用出来そうなものを探す必要があります。

エッジの大きさと材質

張り替えるエッジを調達するために大きさを測っておく必要があります。
ざっくり測ったところ・・・

スピーカー外径(エッジのロール内径):83mm
ロール外径:102mm
外径:112mm

でした。材質はラバーの様です。
ネットで探せばエッジを買えるところは幾つかありますが、値段がペアで2~3,000円程度+送料なので、思っていたよりも高価です。
材料費的には数十円もしないだろうな、というモノなのでもうちょい安価にならないかと思案しながらAliexpressを見たら、ペアで数百円(送料無料)の物があったので、サイズが合いそうなラバーエッジとウレタンエッジの2種類を注文しました。
わざわざメッセージでサイズを聞いてくれるし、出荷も早い(輸送は遅いけど)出品者だったので普通に取引出来ました。こういう雑多なパーツは中華で調達するのが調子良いですね。

コンデンサの調達

せっかく分解したのでコンデンサーも変えたいと思います。難しい工作ではないですが、ハンダゴテを使うので満足感が得られる作業です。
現物を見たところ、4.7μFと10μFのコンデンサーが搭載されていたので、合致するオーディオグレードの物を探しました。お手軽な値段だとNichiconの物が1個数十円なのですが、ここは無意味にちょっとお高い物に換えます。(エッジの時と言ってる事が真逆w)
お高いスピーカを製造販売しているPARC AUDIOの電解コンデンサーが300~500円程度なので、ニードルフェルトと一緒にコイズミ無線で購入しました。
上を見ればフィルムコンデンサーもありますが、さすがに高価すぎるので、このあたりの値段がちょうどい良いと思います。
買ってから気づきましたが、昔カーオーディオに使ったニードルフェルトの余りがどっかに残っているハズなんですがね・・・ロールで買ったので滅茶苦茶余ってるはずなのに、どこに行ったのやら。

作業はテレワークの合間に・・・

いくら自宅で仕事と言いつつもストレスは溜まるもの。顔が見えない分、「至急」「至急対応要」などのフラグを付けて好き放題にメールしてくるんですよね。アホくさすぎるので、ええ転職先無いかな。とストレスを抱えながら、休憩のタイミングでコンデンサーの張り替えを行いました。

ビフォー
アフター

純正のコンデンサーよりも二回り程度大型化しましたが、むしろサイズ感バッチリに収まっているので、後付け感はありません。作業時間は片側(コンデンサー2個)20分くらい。左右で40分も掛からないと思います。

古いエッジの除去とガスケット製作

古いガスケットはカッターナイフを使って大雑把に除去した後、刃の背面や先端などを使って削ぎ落しました。コーンの背面に接着されている部分も除去したかったのですが、無理せずそのまま残す事にしました。
ウレタンエッジの場合は擦ると崩れるので削り取ることが出来るようですが、FR-V5はラバーエッジなので擦っても崩れず。カッターで薄く削ぎ落していく事も出来そうですが、コーン自体を切ってしまいそうだったので、コーンの背面は残しました。

上の方で記載したガスケットは、エッジと一緒に破れてしまうので、これもカッターで削ぎ落しました。代用品として近所の文房具屋さんで「表紙紙」として売られていた厚紙をゲットして円形に切り出しました。

こんな感じで必要な大きさの罫書線を書いて
切り出し
仮置きしてネジ穴の逃げを作ります

エッジの貼り付けに使う接着剤は将来的にまたエッジを交換する可能性を考慮して、ちゃんと接着出来るが強力過ぎず、貼る際に位置を微調整したいので、接着剤の糸がひかないものが良いなと考えました。
木工用ボンドがちょうど良いのですが、位置決めの時にもう少しサラっとしていてほしいので、木工用ボンドと水を2:1くらいで薄めたところ、丁度良い感じの作業性となりました。薄めたことで狭い隙間にも流れ込みやすなり、とても作業しやすく、接着の強度も問題無さそうでした。

組み立て

私は塗装が不得意なので、背面のつや消し塗装は嫁にやってもらいました。内面は自宅に余っていた水性ニスを塗りました。MDFがニスをどんどん吸ってしまいますが、見える部分ではないのでサラっと塗る程度に留めました。
作業は時間のある時にちょこちょこ進めたので時間がかかり、分解してからおそらく3~4週間が経過していたと思いますが、最後の組み立て工程は一気に進めます。
ニードルフェルトを背面と底面全体、側面には下半分だけ両面テープを使って張り付けました。
背面にはネットワークがありますので、配線を避ける様にニードルフェルトに切り込みを入れます。側面を半分だけにしたのは、吸音しすぎを避けるためですが特に根拠はありません。

完成!

そんなこんなで完成しました。
ちょっとだけコーンを切ってしまいましたが、音の違いなんて絶対分からんので問題ありません。

コーンに埃が付着して薄っすら白くなていましたが、FR-V5のスピーカーコーンは樹脂でコーティングされているようなので、水拭きした後アーマーオールで艶出ししておきました。特に異常は見られないので大丈夫なんでしょう。

コンデンサ交換と吸音材の変更を行いましたが、違いはやっぱり分かりませんでした。修理前と修理後を並べて置いて、切り替えながら聞き比べないと絶対分からないです。人間の耳なんてそんなものです。

しかし、修理前に久しぶりに音出しをした時に感じた「少し音が小さいな」「低音が弱くなったな」という感覚は解消した様に思います。硬化したエッジがコーンの動きを妨げていたのが、新しいエッジになってコーンが動きやすくなった事が要因だと思われます。

集合住宅なので大音量で鳴らす事はありませんが、しっかり音が出る様になりました。普段はヘッドホンで音楽を聴きますが、やはりスピーカーから鳴らす方が音に包まれる様な感じや、解像感があって良いですね。

今回の修理にかかった費用ですが、コンデンサーとニードルフェルトで3,500円くらい、エッジで1200円くらいだったので、合計5,000円くらいの部品代でした。
5,000円で1か月チマチマ作業して遊べたので満足ですね。

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