2015/12/8 内容が古くなっていたので一部改訂しました。
何度も何度も構築しているハズのXenApp 6.5環境ですが、その度に「あれ?何の資料を参照するんだっけ??」と言う罠に陥ります。そんなワケで、XenApp 6.5 の構築を構築する際に参考にするべき資料をまとめておきます。
XenAppサーバーを構築する際、キーになるのは
・Windows Server 2008 R2の基礎的なチューニング and Hotfix
・ターミナルサーバーとしてのチューニング and Hotfix
・Citrix XenApp 6.5としてのチューニング and Hotfix
の三点。
Windows Server 2008 R2に関する資料
サイジングとパフォーマンスチューニング
Windows Server のパフォーマンスチューニングに関する資料
Windows Server 2008、2008 R2、2012に関する資料が掲載されています。
Performance Tuning Guidelines for previous versions of Windows Server
こちらはWindows Server 2008/2008 R2に関する日本語のドキュメントです。
特に「リモートデスクトップ」の項目はXenAppそのものなので注意深く読んでみてください。
「Windows Server 2008/2008 R2 関連ドキュメント」
Hotfix
Windows OSには毎月のUpdate以外に特定の機能を修正、補強、性能改善させる為のHotfixが多数リリースされていますので、これを適用しておきます。
Terminal Server向けHotfixリスト。Microsoftの中の人が必要なHotfixをリストアップしてくれています。
「List of Remote Desktop (Terminal Services) related hotfixes post SP1 for Windows Server 2008 R2」
2015/12/8 追記
現在はKBとして公式ドキュメントになっています。他にWinSV2012、WinSV2012R2のリンクもあります。
「Available Updates for Remote Desktop Services (Terminal Services) on Windows Server 2008 R2 SP1」
Windows Server 2008 R2 SP1以降にリリースされたHotfixの集積で、その内容は裏SP2と呼べるもの。
多数のHotfixが集積されておりエンタープライズ環境で良くある不具合が修正されています。
「Windows 7 SP1 および Windows Server 2008 R2 SP1 用のエンタープライズ修正プログラムのロールアップについて」
Windows7系OSでプリントサーバーにつながらない、印刷できない!という問題が起こるそうで、Win7とお仲間のWindows Server 2008 R2でも同様の問題が発生します。実際に食らったので適用しました。
「ネットワーク共有プリンターへの接続に関するトラブルを解決しよう!」
「Long logon time when you use the AddPrinterConnection VBScript command to map printers for users during logon process in Windows」
「Print jobs fail in Windows 7 and Windows Server 2008 R2」
Citrix XenApp 6.5に関する資料
サイジングとパフォーマンスチューニング
パフォーマンスチューニングに関する資料
「XenApp 6.x (Windows 2008 R2) – Optimization Guide」
「XenDesktop & XenAppベストプラクティス-リファレンスガイド」
インストール手順
OSの環境が整ったら、次にXenApp 6.5をインストールします。
XenApp6.5のインストール手順が細かく乗っています。導入前の検証や評価の為に「素」の状態で構築する事が出来るこの手順書はありがたい物です。本番環境向けに造り込んでいくとこの手順書通りにはいかない・・・と思います。
「Citrix XenApp 6.5 for Windows 2008 R2 インストール Step by Stepガイド」
Hotfixとその他の修正
Hotfix Rollup Pack(通称HRP)は過去の修正を含んでいる為、最新のものだけを適用すればOKです。またサポートを受ける際の条件として最新のHRPが適用されている事が必要です。1世代前のHRPでもサポートされるのですがそのうちサポート期限を迎えますので、制限がなければ最新のHRPを適用する事をお勧めします。
「Hotfix Rollup Pack 6 for Citrix XenApp 6.5 for Microsoft Windows Server 2008 R2」(2015/12/8 HRP06に修正)
併せて追加のHotfixも適用します
「Hotfix XA650R06W2K8R2X64001」
「Hotfix XA650R06W2K8R2X64003」
ネットワーク系チューニング
SMB2.0関連
VISTA / 2008 から採用されているSMB2.0、Win7 / 2008R2ではSMB2.1となって実装されています。
ファイルサーバーとクライアント間のファイル転送の効率化が図られ大幅にパフォーマンスアップしています。ファイルサーバーとクライアント(この場合XenAppサーバー)が共にWindowsマシンならあまり問題にならないのですが、ファイルサーバー側がSMB2.x互換をうたうNAS等だった場合、不具合が発生する場合があるようです。
対策としては安直にSMB2.xの無効化・・・となるのですが、パフォーマンスに大きく関わる部分なので、充分な検討が必要です。
ネットワークタスクのオフロード問題
通常はOSで行うネットワークの処理をNICのコントローラにお任せしちゃってCPU負荷を下げる「ネットワークオフロード」ですが、この機能も成熟の域には達しておらず不具合が発生する場合があります。SMB2.xと共に語られ無効化される事が多いと思いますが、特に広帯域のネットワークを構築した場合(10Gbpsネットワーク等)に大きくパフォーマンスに影響が出るので充分に検討してください。
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