【プロが教える】ゲーミングPCのホコリ対策|350円でできる「正圧」管理と絶対やるべき3つの鉄則

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 元パソコン修理のプロの経験から、PC故障の原因トップ3に必ず入るのが『ホコリ』です。 吸排気が詰まると、冷却不足で性能が落ちるだけでなく、溜まったほこりと湿気によってショートしてしまいPCが壊れることもあります。 今回は、インフラエンジニアの私が実践している『PC内部にホコリを入れないための理論(正圧)』と、100均やホームセンターで買えるアイテムを使ったコスパ最強の対策法を伝授します。

パソコンの内部にたまるホコリ

 ゲーミングPCなど高性能なパソコンは、CPUはグラフィックボードから沢山の熱が出ます。これらを冷却するためにファンを装着して、PC外部から空気を取り込み、CPUやグラボから奪った熱で暖かくなった空気をPCの外へ排出しています。

 部屋中に舞っているホコリを一緒に取りこんでしまうので、PC内部がホコリまみれになってしまうわけです。PCの性能が高いほど発熱が大きくなるので、冷却するため空気がたくさん流れます。高性能なほどホコリが溜まりやすい宿命です。PC内部にホコリが溜まることで排熱が追い付かなくなり、性能低下や、最悪の場合は故障する可能性もあるので、定期的に掃除する必要があります。しかし、何も対策しないと、思ったよりも早くホコリまみれになってしまうんですよね。

パソコンのホコリ対策

パソコンのホコリ対策としては主に3つありますので、それぞれ解説していきましょう。

1. パソコンの設置場所を高くする

 部屋の中で最もホコリが溜まりやすいのは床に近い場所です。空気中に舞っているホコリは、時間経過とともに落ちていき最終的には床に溜まります。パソコンを床に設置している場合、もろにホコリを吸うことになるので、パソコン内部にホコリが溜まりやすくなります。
 対策としては、パソコンスタンドやラックなどを使って、床よりも高い位置にパソコンを設置するようにします。これだけでも、かなり改善するはずなのでオススメです。

2. パソコン内部の空気圧を正圧にする

 いきなり難しいことを言っている様ですが、要はパソコン内部の空気圧をパソコン外部よりも高くします。パソコン内部が低い圧力の場合、ケースの接合部やねじ穴などから空気を吸い込むことで、穴という穴にホコリが溜まってしまいます。

 パソコン内部を正圧にする方法は実は簡単です。吸気用のファンを排気用のファンよりも多く取り付け、吸い込む空気の量が吐き出す空気の量よりも多くなるようにします。排気用ファンが2つなら、吸気用ファンは3つけます。もし吸気ファンと排気ファンが同じ数であれば、ファンコントローラで、吸気用ファンの回転数を、排気ファンよりも高めに設定することでもOKです。

3. フィルターを取り付ける

 パソコン内部を正圧に保った場合、空気は吸気ファンからのみ流入することになります。つまり吸気ファンの前にフィルターを取り付ければ、パソコン内部へのホコリの侵入の大部分を防ぐことが出来ます。取り付けるフィルターはPC用のものがオススメです。

 しかしもっとオススメなのは、換気扇用のフィルターです。汚れたら簡単に交換できますし、5枚入りで350円程度ととても安価です。同時にフィルターがファンに巻き込まれないように、ファングリルも装着しましょう。

 ファングリルを購入するまでは、写真のように竹串で代用することも可能です。見栄えはイマイチです。

 ファン以外の穴を塞ぐことも忘れないようにしてください。私が使用しているPCケースの場合はフロントは120mmファンを3基取り付けられるようになっているのですが、冷却がそこまで厳しくないのでフロントファンは2基設置しています。空いているファン1基分の穴はプラ板などで塞ぎました。これでファンの前後で空気が循環するのを防止します。たったこれだけで冷却効率が爆増します。配線用の小さな穴もアルミテープで塞いでおきます。

完成形はこんな感じ。吸気2基、排気1基のファンだけで十分冷却できるため、天面の排気ファンは外してしまい、空いた穴はプラ板で塞いでいます。

メンテナンス: 溜まったホコリは「缶」で飛ばすな

どんなに対策をしても、長期間使っていれば微細なホコリはどうしても侵入します。 定期的な掃除が必要になりますが、ここで「スプレー缶タイプのエアダスター」を使うのはお勧めしません。

元ハードウェア修理のプロとして断言しますが、スプレー缶には「3つの致命的な弱点」があるからです。

  1. 冷却によるパワーダウン: 連続して吹くとガスの気化により缶が急激に冷え、すぐに風圧が弱くなる。
  2. 結露・液漏れのリスク: 缶を傾けたり冷えすぎたりすると、生ガス(液体)が噴射されることがあります。これが通電中の基板にかかると冷えて結露が発生し、その結果ショートを誘発する可能性があります。
  3. コスパが悪い: 1本数百円しますが、PC1台を本気で掃除するとすぐに空になります。買いに行くのも、空き缶を捨てるのも面倒です。

エンジニアの正解は「電動エアダスター」一択

私が現場でも自宅でも愛用しているのが、充電式の「電動エアダスター」です。 初期投資は数千円かかりますが、スプレー缶を買い続けるより圧倒的に安上がりで気軽に使えます。

  • 風力が落ちない: モーター駆動なので、最後まで爆風が続きます。PC内部のフィンに詰まった頑固なホコリも一瞬で吹き飛びます。
  • 安全: 空気しか出ないので、液漏れによるショートの心配がゼロです。
  • 一生使える: 充電すれば何度でも使えます。PCだけでなく、キーボードの隙間や、愛車の洗車後の水滴飛ばし・車内清掃にも使えるので、DIY好きなら絶対に元が取れます。

「たかが空気」にお金をかけるのは躊躇するかもしれませんが、大切なゲーミングPCを液漏れで壊すリスクを考えれば、電動タイプにしておくのがエンジニアとしての最適解です。


※Amazonでベストセラーのモデルです。風力調整ができるタイプだと、壊れやすいファン周りも優しく掃除できます。

この記事を書いた人
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元ハードウェア製造修理のプロ、現役ITインフラエンジニアです。ガジェットは「耐久性と作り込み」を技術者視点でレビュー。クルマDIY歴は26年、サス交換から路上トラブル対応までこなす現場派です。1997年から約30年サイト運営を継続。「実体験に基づいた、失敗しない選び方」を発信します。

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