在宅勤務やオンライン会議が当たり前になった今、「相手の声が聞き取りにくい」「自分の声がこもる」といった悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。
そんな中で注目を集めているのが、ビジネス向けヘッドセットの定番「Jabra Evolve 40」です。
この記事では、Evolve 40を実際に使用し、音質・マイク性能・装着感・操作性などを徹底レビュー。同シリーズのEvolve 20やEvolve2 40との違いも比較しながら、在宅勤務・Web会議での最適解を探ります。
Jabra Evolve 40とは?基本仕様と特徴まとめ
「Jabra(ジャブラ)」は、デンマーク発の音響機器ブランドです。特に通話品質に特化したヘッドセットの分野で高い評価を得ており、世界中のコールセンターや企業で採用されています。
その中でも Evolve 40 は、Evolveシリーズの中核モデルにあたる有線タイプです。Bluetoothのような接続切れの心配がなく、安定した通話品質とクリアなマイク性能が魅力です。
主な仕様は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
接続方式 | 有線(USB-A/3.5mmジャック) |
対応ソフト | Teams, Zoom, Skype, Google Meetなど |
マイク | ノイズキャンセリング搭載ブームマイク |
コントローラー | 通話応答・音量調整・ミュート操作可能 |
重量 | 約171g |
対応OS | Windows / macOS |
特別なドライバ不要でプラグ&プレイに対応しており、接続するだけで即使用可能です。
実際に使って感じた「音質・マイク性能」
まず最も重要な通話品質からレビューします。
音質:人の声に最適化されたチューニング
Evolve 40は、音楽用のヘッドホンとは異なり、人の声を明瞭に聞き取るためのチューニングが施されているようです。Zoom会議やTeamsでの通話では、相手の声がはっきり聞こえ、長時間の会話でも聞き疲れしにくい印象です。
特に付属のUSBコントローラー経由での音声はこの特性が顕著で、音楽を聴くと高音と低音が控えめの音質になります。「BGMを楽しむ」よりも、「会話を正確に伝える」ことを優先した設計だといえます。音楽を聴く場合は、3.5mmピンジャックをPCに接続したほうが、再生周波数が高く音質が良くなります。
マイク性能:ノイズカットが優秀
ブームマイクにはノイズキャンセリング機能が搭載されており、キーボード音や周囲の雑音をしっかり抑制します。実際に複数のオンライン会議で使用してみたところ、相手から「声がクリアで聞きやすい」との評価を多く得ました。
装着感と長時間使用の快適性
Jabra Evolve 40は軽量設計(約170g)で、ヘッドバンドの締め付けもほどよく、長時間装着しても疲れにくいのが特徴のようです。
しかし、頭の大きな人にはイマイチかもしれません。私は頭のサイズが大きめ(ヘルメットはL~XLサイズ)なのですが、側圧が結構強めで耳の上をパッドで押さえつける構造である事も相まって、1時間程度の使用で耳が痛くなってきます。またサイズ調整幅も若干狭く、最大限に伸ばして「あと1~2ノッチあれば耳にフィットするのにな~」という感じです。
頭のサイズが大きめの私の印象なので、おそらく大抵の人には過不足のないフィット感が得られるものと思います。
USBコントローラーの便利機能を検証
Evolve 40最大の特徴は、ケーブル中間にある有線コントローラーです。これが想像以上に便利です。USBコントローラーには次のボタンがあります。
- 通話応答/終了ボタン
- ミュートボタン
- 音量調整ボタン
- ビジーボダン
コントローラーの中央にある「Jabra」ロゴのボタンがビジーボタンです。これを押すとボタンの周りのLEDと、ヘッドセットのLEDが赤く光ります。(下の画像はビジー点灯状態です)
このランプが光ることで「今取り込み中なの!」と周りにアピールできる機能です。しかし、声をかけようとする周りの人は、このLEDの意味が分からないので大した効果は無いと思います。

Jabra Evolve 40のメリット・デメリットまとめ
メリット | デメリット |
---|---|
通話音声が非常にクリア | 音楽再生は低音が控えめ |
有線接続で遅延やノイズが少ない | ワイヤレス非対応 |
ノイズキャンセリングマイクが高性能 | オンイヤー型で耳がやや圧迫されることも |
Teams/Zoomとの相性抜群 | 折りたたみ収納が不可 |
プラグ&プレイ対応でセットアップが簡単 | ケーブルがやや長めで机上がすっきりしない |
他モデルとの比較|Evolve 20/Evolve2 40との違い
ここまで紹介しているにも関わらずなんですが、Evolve 40は既に終売となっています。入手するにはメルカリ等で中古品を探すしかありません。そこでJabraのEvolveシリーズの現行機である、主要3モデルの比較をまとめました。
モデル名 | 接続方式 | マイク性能 | 装着感 | 価格帯 | 総合評価 | 購入 |
---|---|---|---|---|---|---|
Evolve 20 SE | 有線+コントローラー | ★★★ | 標準 | 約4,000円 | コスパ重視 | |
Evolve2 40 SE | 有線+コントローラー | ★★★★ | 快適 | 約14,000円 | バランス型 | |
Evolve 65 TE | 無線 | ★★★★ | 標準 | 約16,000円 | 無線接続で快適 |
Evolve 40とほぼ同型の現行機は、Evolve 20 NEWとなります。Evolve 40の発売当初の価格と比較するとかなり安価になりました。しかしオンラインミーティングで使うための基本性能はガッチリ押さえていますので、とてもオススメできる製品です。
快適性を重視する場合は、Evolve2 40SEがオススメです。Evolve40の弱点だった装着感を改善し、業務を快適に進められるように基本機能も向上しています。
また有線のウィークポイントを排除したEvolve 65 TEもオススメです。Bluetoothでスマホと接続できるのは当然ですが、専用のUSBレシーバーをPCに差し込むだけでセットアップレスで使用できる簡便さがあります。PCとスマホの同時接続も可能なので、PCでミーティングしつつ着信に応答するといった、忙しいビジネスマンに最適な機種です。
Evolve 40はこんな人におすすめ!
- 在宅勤務で毎日オンライン会議を行う人
- Bluetooth接続の不安定さにストレスを感じている人
- TeamsやZoomを中心に業務通話を行うビジネスユーザー
- ノイズ環境下でクリアな通話を求める人
つまり「安定性と実用性を両立した有線モデル」を探している人には最適です。
購入前に知っておきたい注意点
購入時に気をつけたいポイントもいくつかあります。
- 音楽用ヘッドホンとしては物足りない(低音控えめ)
- 収納ポーチが付属しない販売店もある
- USB-C端子のPCでは変換アダプタが必要
- ケーブルが太めで取り回しにコツが必要
これらを理解した上で選べば、Evolve 40は長く使える堅実な相棒になるはずです。
まとめ|安定性と実用性を求めるなら「Evolve 40」は間違いなし
Jabra Evolve 40は、**「通話品質」「装着感」「操作性」**の3拍子が揃った、完成度の高い有線ヘッドセットです。
派手さはないものの、毎日の業務を確実に支える信頼性はトップクラス。
- 長時間のWeb会議でも疲れにくい
- マイク性能が高く相手に好印象
- 接続トラブルがない安心感
とくに在宅勤務やテレワーク中心のビジネスユーザーには、いまだに根強い人気があります。
ワイヤレスにこだわらないなら、「まず買って失敗しない」1本です。
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