Sony HDR-HC3の液晶ディスプレイ修理

DIY
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 2006年に発売されたHDVハンディカム「HDR-HC3」を修理しました。液晶ディスプレイを開いても映像が表示されず、テープの巻き戻しや再生が出来ずに困っていました。故障の原因は、液晶ディスプレイの接続ケーブルの断線でした。部品を交換したら直ったので、修理の様子を記載します。

HDR-HC3が故障したハナシ

 2006年の発売当時に13万円くらいで購入しましたが、十数年が経過してminiDVテープの入手性が悪くなってきたので、最近はあまり使わなくなっていました。将来、HDVの機材が発売されることはないので、故障したら過去に撮った映像が見られなります。そのため、2020年ごろから過去に撮った映像のデータ化を進めていたのですが、3本目のテープのキャプチャー作業中に、今回の故障が発生しました。

 HDV-HC3は、液晶のタッチで操作する方式のため、液晶が表示できなくなると、テープの再生や巻き戻しが出来なくなります。IEEE1394でPCと接続してキャプチャする際には、キャプチャソフトから操作出来るのですが、液晶で操作出来ないと利便性がかなり悪いです。

HDR-HC3の液晶表示不良

 この故障は、液晶ディスプレイと本体を接続しているケーブルが断線することで発生します。可動式のディスプレイを備えるカメラではよくある故障です。断線したケーブルを交換することで直りますが、今では純正の部品を調達するのは難しいです。こんな時はAliexpressで、社外品を見つけることが出来ます。今回もAliexpressで部品を購入しておきました。ミスった時のために2個入りのものを発注しておきました。

修理の手順

 ここからは、HDR-HC3の分解手順を写真付きで解説します。内部はパーツがぎっしりと詰まっているので、分解したら組みなおすのが難しそうに感じます。しかし、修理出来るように設計されているらしく、意外と簡単に分解と組み立てが出来ました。

上面にある3つのネジを外します

マイク端子のカバーの中のネジを外します

底面のネジを5つ外します

レンズ横のネジを外します

端子カバー内のネジを外します

液晶を開いたところにあるネジを外します

テープ部分を開き、上面の黒いパーツを外します
ネジを1つ外します

ファインダー部を外し、ネジを2本外します

ここまで来たら、テープ・レンズ部分と、液晶部に分割することが出来ます。左右のモジュールは4本のフレキシブルケーブルで接続されていますので、それぞれ取り外します。

液晶側のモジュールにあるネジ2本を外して、液晶の内側にある基盤を外します。2本のフレキシブルケーブルが接続されていますので、取り外します。ちなみに青囲みの部分が、今回の断線個所です。

シルバーのネジ2本を外し樹脂カバーを外します。その下の黒いネジを2本外すと、液晶のヒンジが外れます。

ヒンジの中央部にある樹脂カバーを外すと、液晶を取り外すことが出来ます。液晶部は4本のネジを外すと分解することが出来ます。

ヒンジ部分は開閉機構と回転機構を備えています。そのためフレキシブルケーブルも難解な形状をしています。

取り外したフレキシブルケーブルは謎の形状です。

新品のフレキシブルケーブルです。元のフレキシブルケーブルを参考に折り畳みます。

頑張ってヒンジに取り付けました。

分解と逆の手順で組み立てます。

あとがき

HDR-HC3は登場から16年が経過し、今ではメーカーサポートも終了しています。今回は液晶表示不良という良くある故障だったので、何とか修理することが出来ました。

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